(エゴノキの青い実)
峯山の西斜面に2mほどのエゴノキがあります。雑木林の中のエゴノキは、景色として悪くありません。それで、添木をしたり株元の草取りなどの手当てをしています。今年の4月に花が咲きそうな気配があったので、ようやく咲いてくれるかと楽しみにしていました。以前遊行寺近くの俣野別邸公園を訪れたおり、雑木林の中にエゴノキの白い花を見ました。けっして華やかさのある木ではありませんが、下向きにひっそりと咲く花は可憐そのもです。大きな木の間の薄暗い空間で独特の存在感を示しています。じつは、我が家にもエゴノキがありました。背丈が4m近い成木でしたが、ちょっと陰気くさい感じの木なので、ナツツバキに植え替えしました。おかげで庭の雰囲気が一気に明るくなりましたが、一方でエゴノキには悪いことをしたな、という後ろめたさも感じていました。そんないきさつもあったので、ここのエゴノキの成長ぶりをを気にしていたのです。
頃合いを見計らって行ってみたら、写真のようにすでに青い実になっていました。お前なんかに見せるものかと言われたような気がしました。今年の桜の開花は異常に早かったですが、散るのも早かったです。エゴノキも同じだったのでしょう。残念なことをしました。
気になる木といえば、早咲きの桜もそうです。尾根道のジャマになるところにあったので、こかげ道と名付けた作業路沿いに昨年移植しました。背丈は2mほどあるので花を咲かせてもよいはずですが、一輪か二輪見かけた程度で春が過ぎました。充分根付いていなかったせいかもしれません。
エゴノキも桜も来年の春を待たねばなりません。何となく、エゴノキの花が見られたら、私の峯山での仕事も一区切りと思っていたので、はぐらかされた気がします。或いは、もう少し仕事をしろと峯山が励ましているのかもしれません。どこの山の神でも厳しいものですね。