里山エッセイ・鎌倉峯山の四季

峯山の四季折々の状況と活動内容をお知らせします。

タグ:アキノタムラソウ

200810タムラソウとミズヒキ
(アキノタムラソウとミズヒキ)

200818チジミザサ
(チジミザサ)
今年は8/7が立秋でしたから旧暦ではすでに秋となります。
草刈りをしていると、そろそろ秋を思わせる草花が目に付くようになります。アキノタムラソウ(写真①)もその一つです。武蔵野を代表する秋の草ですが、どういうわけか今まで峯山ではあまり見かけませんでした。
ところが昨年あたりからあちこちで群生している姿を散見するようになりました。植生は毎年姿を変えます。今年はチジミザサ(写真②)が繁茂しています。背丈が低く歩く邪魔にならないので、カキドウシ同様にグランドカバーに好ましいと思っています。
ただ、この草は秋になり茎を伸ばして花を咲かせると実をつけますが、この実が衣服につくと厄介です。いわゆるひっつき虫というやつです。代表的なのはイノコヅチとかセンダンクサです。これらがズボンや手袋につくと外すのに苦労します。気にしなければどうってことはないのですが、気にしだすと「このやろう」などと云いながら最後の一粒まで指先で外す羽目になります。
そんな厄介者をじーと観察したスイス人のメストラルはマジックテープを開発して企業化しました。ノーベル賞ものといっていい成果です。
このやろうなどと云いながら無駄な時間を浪費している人との差は何でしょうか。多分、自然界の仕組みから何かを学び取ろうとする意識の違いでしょう。
いま私たちは、山全体が竹藪化するのを防ぐため竹や篠竹の駆逐に精をだしています。しかし、駆逐だけが解決法なのか一度立ち止まって考える必要がありそうです。むしろ有効利用する方向を考えるとか、ウイズコロナの時代にふさわしい方法はないものか?
いや、いやこんな事を考えるのは、余りの暑さに頭がボケたせいなのかもしれません。 

1911アキノ1
(写真①)アキノタムラソウ

最近、関係者で話題になった草花があります。それはアキノタムラソウという日本原産の多年草です。(写真①、のうせいさん提供)
わたしの愛読書の一つに足田輝一著「雑木林の博物誌」があります。氏は、武蔵野の雑木林をこよなく愛し、この一書を刊行しました。その中に新秋の七草としてアキノタムラソウを推している箇所があります。峯山も武蔵野台地の一部ともいえるので、どこかに咲いていないかと思っていましたが、今秋の台風被害で倒れた山桜を処理していた折り、それらしい花を見つけました。写真を撮って山野草に詳しい人に見せたら、多分ヤマハッカだと言われてガッカリしました。
ところが、メンバーの一人、のうせいさんが、以前からこの花に興味をもっていて鎌倉山の三島神社に咲いていたものを撮影していました。のうせいさんに現場確認をしてもらうと、葉の付き方からいってアキノタムラソウに違いないと同定してくれました。
ヤマハッカが咲いているという峯山入口にあたる八雲神社の土手に行ってみると、どちらがどちらとも言えないくらい似ている草姿でした。どちらもシソ科の多年草ですが、不思議なことにアキノタムラソウの名前の由来は分かっていないそうです。一説には、ムラサキソウが多く咲いているのでタムラサキソウ、これがなまってタムラソウ、さらに春咲くものと区別するためにアキノタムラソウとなったといいます。
草姿が乱れるので鑑賞用には向かないとされ、そのため名前もいい加減にされたのかも知れません。
「手にとらで やはり野に置け れんげ草」と同じく野で見るのにふさわしい花と云えそうです。
いずれにしろ、今まで目にしたことの無かったこのような花が咲くのは、薮を払って日当たりがよくなったせいです。
中には、ノボロキクやアザミなど余り増えてもらいたくない花も出てきますが、可憐な花や貴重な花が今後増えていきそうな気配があります。

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