里山エッセイ・鎌倉峯山の四季

峯山の四季折々の状況と活動内容をお知らせします。

2021年05月

210512エゴノキ花
     (エゴノキの花)
210512ガビチョウ卵
   (ガビチョウの卵)
峯山の西斜面を草刈りしていて、ふと見ると何んとエゴノキの花が咲いているではありませんか。
前回、すでに青い実になっていると云ったのは誤りで、それは蕾だったようです。写真のようにうつむき加減に可憐な花を咲かせていました。再び申し訳ないと謝りましたが、どうも私はエゴノキに頭が上がらない関係になっているようです。おまけに、近くの地面に白い花が沢山散っているので見上げて見ると、遥かかなたに花が一杯咲いています。かなりひょろ長い樹形ですが、どうやらエゴノキのようです。今まで竹に覆われていたので花が付かなかったのかも知れません。この雑木林は、これからいい感じになりそうで楽しくなりました。
楽しいといえば、写真②は、草刈り中に発見した野鳥の卵です。遠くから見た時は子供が置き忘れたおもちゃかと思ったのですが、近づいてみると鳥の巣の卵でした。余りにも無防備な状態なのでそっと草でカバーしましたが、近くの杉林で巣作り中のカラスに襲われそうで心配です。周りを刈り残して様子をみていたら、親鳥が帰ってきました。黄色がかっか羽のムクドリくらいの鳥です。近寄ったところ飛び立ち、その先でコジュケイの鳴き声がしたのでそれかなと思い、帰宅後調べたらコジュケイの卵は白です。そして、空色の卵はムクドリだという記事が多いです。しかし、姿かたちはムクドリのものでは無かったのでいろいろ調べているうちに、どうやらガビチョウのものだと判明しました。コジュケイの鳴き声は、人を騙すためのものだったのでしょうか。
私は、以前畑でキジの巣を見つけたことがあります。自然農畑にあるブラックベリーの手入れをしていたら、尻を激しく突っつくものがいます。キジのメスでした。巣に近ずくなと威嚇していたのです。それに比べるとガビチョウはダメですねえ。さっさと逃げ出します。或いは抱卵していたのがオスだった? となればあり得るかもしれません。オスはたいてい意気地なしですからね。
こんな自然観察をしていると、楽しいですが作業が進みません。この日も予定の半分しか出来ませんでしたが充実感はありました。山仕事は楽しい!



210430エゴノキ実
    (エゴノキの青い実)
峯山の西斜面に2mほどのエゴノキがあります。雑木林の中のエゴノキは、景色として悪くありません。それで、添木をしたり株元の草取りなどの手当てをしています。今年の4月に花が咲きそうな気配があったので、ようやく咲いてくれるかと楽しみにしていました。以前遊行寺近くの俣野別邸公園を訪れたおり、雑木林の中にエゴノキの白い花を見ました。けっして華やかさのある木ではありませんが、下向きにひっそりと咲く花は可憐そのもです。大きな木の間の薄暗い空間で独特の存在感を示しています。じつは、我が家にもエゴノキがありました。背丈が4m近い成木でしたが、ちょっと陰気くさい感じの木なので、ナツツバキに植え替えしました。おかげで庭の雰囲気が一気に明るくなりましたが、一方でエゴノキには悪いことをしたな、という後ろめたさも感じていました。そんないきさつもあったので、ここのエゴノキの成長ぶりをを気にしていたのです。
頃合いを見計らって行ってみたら、写真のようにすでに青い実になっていました。お前なんかに見せるものかと言われたような気がしました。今年の桜の開花は異常に早かったですが、散るのも早かったです。エゴノキも同じだったのでしょう。残念なことをしました。
気になる木といえば、早咲きの桜もそうです。尾根道のジャマになるところにあったので、こかげ道と名付けた作業路沿いに昨年移植しました。背丈は2mほどあるので花を咲かせてもよいはずですが、一輪か二輪見かけた程度で春が過ぎました。充分根付いていなかったせいかもしれません。
エゴノキも桜も来年の春を待たねばなりません。何となく、エゴノキの花が見られたら、私の峯山での仕事も一区切りと思っていたので、はぐらかされた気がします。或いは、もう少し仕事をしろと峯山が励ましているのかもしれません。どこの山の神でも厳しいものですね。

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