里山エッセイ・鎌倉峯山の四季

峯山の四季折々の状況と活動内容をお知らせします。

2021年02月

210225カキドオシ

峯山の春で一番人気の野草といえばフキノトウと菜の花でしょうか。
いろいろな食べ方がありますが、春の野草には特有の苦みがあり、この苦みこそ春の醍醐味です。
先日、フキの群生地に行ったらカキドオシが一緒に咲いていました。フキもカキドオシも真竹を皆伐した跡地に、竹の子を抑制するために植えつけたものですが、今ではかなりの範囲に広がっていて充分にその役目を果たしています。
カキドオシは、以前果樹園をやっていた時に、草生栽培のためのグランドカバーとして使っていたことがあります。いわゆる雑草の類いのなかで一番好きな草といってもいいでしょうか。はびこると厄介な草の抑制をしてくれる上、草刈りをするといい匂いがしてうっとりとするくらいです。しそ科特有の芳香です。西洋では、エールの香りづけに使うそうで薬功もなかなかのものです。つまりハーブです。お茶としても、乾燥葉だけでなくフレッシュティとしても使えます。山仕事の合間に淹れてみましょうか。糖尿病、胆機能障害に効くそうです。
菜の花は、この時期に花摘みをすると脇芽が出てきて花の数が増えますからお勧めですが、やり方を間違えると逆効果です。脇芽がでるように摘んで貰いたいのですが、全ての人に理解してもらうわけにいかないのが悩みです。フキノトウも同様です。見つけ次第全部採ってしまう人がいます。特に子どもが問題です。最初は分からずきょろきょろしていますが、一旦目が馴れると次々と見つかります。そうなると採取本能全開モードになり採りつくすまで止めません。楽しみは皆でシェアーする心得を大人が伝えないといけないのですが、大人でも不心得ものがいるので難しいです。
冒頭に、春の野草の醍醐味は苦みだと書きましたが、大好きなふき味噌を作ろうかと思って採りにいったら全然見当たらない、そんな苦い気分になるのは御免蒙りたいものです。

210209豆まき

今年の立春は2/3でした。立春の前日に行われる節分は追儺(ついな)といわれ、豆を撒きます。
なぜ豆を使うのか諸説ありますが、一番もっともらしいのは、古来人間にとって重要な穀物である、米、豆には魔力があると信じられており、この魔力で難(鬼)を払うということだそうです。そこで考えました。峯山で大事な穀類といえばドングリです。豆と一緒にドングリを撒けば、家の難と峯山の難も退散させられる。ついでにCOVIDー19も。
豆まきを始めたのは夜9時半ころでした。何か所かでやった後、最後に玄関で豆まきします。他の部屋は、雨戸が古いのでガタ、ガタ、ドシャですが、玄関はレール付きの引き戸なので、ガラガラ、ピッシャンとうまくいきました。豆まきは、こうでないといけません。峯山の会を代表して私が豆まきをしましたので、今年の峯山の会の活動は、コロナにも罹らず順調に行われるはずです。まずは目出度い。しかし、この愛らしい行事は今や絶滅危惧種のようです。私は毎年やっているのですが、耳を澄ませても、どこからも声が聞こえません。せめて我が家だけでもと思い、恥を忍びながら大声を上げているのですが、なかなか伝搬しません。メディア情報を眺めるだけで、自身の行動には結びつけない。何やらボランティア活動に似ているようで嘆かわしい。COVIDー19では、行動変容を求められていますが、それは他の分野にも沢山あるように思えます。
いささか話しが大袈裟になりました。これは先日、山に来た子どもたちの姿のせいかもしれません。
昔から子どもはチャンバラごっこが大好きですが、近頃は鬼滅の刃の影響か激しくなっています。
棒をもって立ち木を叩いて回っています。雑木林にしようと移植した若木がめった打ちにされます。
「これは君たちのために植えたものだよ」といっても通じる相手ではありません。こんな行動変容は迷惑そのもです。そこで、ボーダーで防御しようかと思案中です。

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