里山エッセイ・鎌倉峯山の四季

峯山の四季折々の状況と活動内容をお知らせします。

2020年09月

200908イヌビワジャム

今年(2020年)のイヌビワは美味しいです。黒く熟した実を生食するとかなり甘みがあります。そこで、ジャムにしてみました。砂糖を少量入れて5分ほど煮込み、レモンを加えてさらに5分煮ると結構なジャムに仕上がりました。
皮は破れずに丸いままなので、すりこ木で突いて、あんこで云えば半殺しにしました。つまりイヌビワのプリザーブジャムと云ったところです。
ところで、イヌビワはオス、メス異株だそうです。ややこしいのはオス株にも実が着くことです。
オス株の実は黒く熟しませんし、不味くて食べられたものではありません。ネット上は、イヌビワの果実は「食べられなくはないが旨くない」という記述が殆どです。私も以前食べた経験からこれは使い物にならないと思い込んでいましたが、先日仲間と一緒に食べてみて印象が一変しました。以前食べたのはオス株の実だったかも知れません。
因みにジャムを作るときに参考にしようとネット検索したら、自然愛好家グループのレシピが出てきました。写真を見ると明らかにオス株の実です。出来上がりの味の評価は出ていませんが多分まずいものが出来たはずです。
峯山の周辺にはイヌビワの木が沢山あります。今まで邪険に扱ってきましたが、実は食べられるし、木陰は作ってくれるし雑木林の主役にしてもよいと思い直しています。ただ、放っておくとひょろひょろと背丈が伸びて実の収穫が難しくなります。主枝を切り詰めて横枝を張り出させるなどの手入れが必要でしょう。桑の木も同様なことが言えます。桑の実も木によって味が違います。美味しい木から挿し木した苗を植えてありますが、今年あたりから収穫しやすいように剪定するつもりです。まるで里山の主になったような気分でいます。

200828そうめん

そうめんとひやむぎ、どちらがお好みですか? 私はひやむぎ派です。とにかくいろいろなものをトッピングして食するのが我が家の流儀です。やや特異なのが茹でたなす、いんげんなどの野菜類です。意外にもこれがめんに合います。意味不詳ですが「こ」といってます。どうやらふるさと上州の風習のようです。
本来これらにミョウガを添えるのが正式?なのですが、今年はまだ登場していません。それというのも、峯山の産出品を期待しているからです。峯山ではヤブミョウガは蹴飛ばしたくなるほど生えていますが、普通のミョウガはたった二か所しか出てきません。
峯山のものは秋ミョウガらしくお盆を過ぎないと芽を出しません。地元の古老の話では、桔梗山にミョウガの群生地があったとのことです。峯山でもと思っているのですが未だ成果が上がっていません。そんな訳で今のところミョウガ無しのひやむぎというわけです。物足りませんねぇ。
畑での経験では、ミョウガはやや日陰を好むらしく、放っておくと木陰の方に移動していきます。
案外デリケートな植物なのです。
ミョウガは大好きですが、摘むのは苦手です。茎をかき分けながら探すのですが、蚊の猛襲を受けます。蚊は真夏の暑い時間帯は涼しいところで昼寝をしています。ミョウガの生えている場所は蚊にとって格好の安眠場所です。そこをかき分けるのですから大変です。ヤブ蚊の集中攻撃を覚悟しないといけません。しかし、自生の香り高いミョウガの魅力には勝てません。蚊ごときに屈してなるものかと探し回るこの頃です。
どこかいい場所を見つけて、夏ミョウガの根をこっそりと植えつけてみましょうか。そうすれば7月から9月まで、あの独特なミョウガの香りを楽しめます。

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