里山エッセイ・鎌倉峯山の四季

峯山の四季折々の状況と活動内容をお知らせします。

2020年06月

200623フジバカマ
   (成長したフジバカマ)

200623ホタルブクロ
    (ホタルブクロ)
6月ともなれば、草刈りの最盛期となります。この時期には、雑草の他に篠竹や真竹の竹の子も出てくるので毎日でも草刈りをしたくなります。
ただ、畑では障害物は殆どないので草刈り機を大きく振り回して効率よく作業が出来ますが、山ではそうはいきません。竹や木の切り株が潜んでいたり、なぜか思わぬところに道路標識があったりして油断できません。無造作に振り回すといわゆるキックバックが起きてひどい目にあいます。そこで、慎重に少しづつ刈るので結構時間がかかります。
その上、スマホにAI植物図鑑を入れたので、気になるものはパチリと撮っているのでいっそう遅くなります。のんびりと作業をしているので発見も沢山あります。最近では絶滅危惧種に指定されているフジバカマに気が付き、作業を止めて周りの草引きをやりました。驚いたことに日当たりがよくなったせいか急に成長し、3日も経たないうちに背丈が倍にも伸びました。汐見台のノコンギクも春先に刈り残しておいたら今では40cm程に伸びて群落となっています。
まだ手を入れてない斜面にはホタルブクロがあちこちに咲いています。雑草の中に生えているのでむやみに背が高く、本当にそうなのか持ち帰って調べるという人がいましたが、間違いないようです。
樹木としては、これも日当たりがよくなったせいか実生苗があちこちに出てきています。一番多いのはアカメガシワ、カラスザンショ、ニワトコですが、カエデ、エノキ、クサギ、クワ、ヒメコウゾ、それと桜類が目立ちます。桜類は、AI植物図鑑によれば、里桜、スモモと断定されています。
これらは、今整備中の作業路であるこかげ道の木陰用にせっせと移植しています。10年も経てば立派な緑陰を作ってくれるでしょう。
今、しょうちゃんがヤマユリの周辺の手入れをしていますが、これは2年前に市職員がボランティアで植え込んだものです。数年後の峯山がどのようになるのか楽しみなことです。

2005タラノ木

2005アシタバ
峯山にも山菜のたぐいの植物が何種類かあります。
フキノトウ、タラの芽、ノビル、アシタバなどの他に菜の花も自生しているので山菜といってもいいでしょう。
山仕事の帰りにちょっと摘んでいくと、季節の香りを感じると同時に山の恵みに感謝し、また山仕事を頑張ろうという気にさせます。私たちのささやかな楽しみの一つといえます。
写真①は、タラノ木ですが、普通のものと違い、芽を食べるのではなく展開した幼葉を収穫します。それを知らない誰かが、木の頂上部をバッサリと切ったようです。これでは木が枯れてしまいます。
幸いにも時期が早かったので新芽が再生しましたが危ないところでした。
写真②は、アシタバの無残な姿です。昨年の秋に根元から切られていました。明日葉という位ですからすぐに新芽が出ると思っていましたが、春の季節になっても出てきません。
秋に根元から切ってしまえば、葉が一枚も無くなるので枯れるしかないのでしょう。
一番ひどいケースでは、何本かあったサンショの木が根こそぎ掘り取られたことです。
山菜採りの基本のキは再生産可能な状態にしておくことです。
コロナウイルスでは実効再生産数を1以下にすることが肝要ですが、山菜採りにそれを適用されたのでは困ります。それでは山菜が根絶やしにされてしまいます。
もっとも、のうせいさんに言わせれば、大抵の植物の新芽は美味しく食べられるそうですから、これらが無くなっても心配ないかもしれません。私が目の敵にしているベニバナボロギクでさえ、南国では常食しているといいます。
ベニバナボロギクをせっせと引っこ抜いてくれるのなら大歓迎ですが、ほかの山菜は自分一人のものでは無いことを自覚して欲しいものです。盗掘など論外です。

↑このページのトップヘ